総合監修:医療法人桜仁会 いがらし皮膚科東五反田 院長 五十嵐 敦之 先生

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日常生活で工夫できることは?

バランスのとれた食事を心がけましょう

近年、乾癬が増加している原因の1つとして、食習慣の欧米化(高カロリー食)による肥満やメタボリックシンドロームとの関連が考えられています。厳しい食事制限は必要ありませんが、カロリーの高い肉類や脂肪は避けて野菜を増やすなど、バランスの良い食事を心がけましょう。また、香辛料や刺激物、お酒などは痒みを増すことがあり、乾癬の悪化につながるといわれています。できれば控えましょう。

肉より魚を選ぶ

青魚には、炎症を抑える働きがあるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)が多く含まれています。

かゆみがある方は、刺激物や熱いものは避ける

香辛料などの刺激物や熱いスープなど、身体が温まる食べ物はかゆみを増すことがあるため、かゆみがある方は注意が必要です。

お酒はなるべく控えましょう

お酒を飲むとかゆみが増すことがあり、また、飲み薬の効果に影響を及ぼす可能性もあるため、注意しましょう。

参考:季節のレシピ

衣服は、身体をしめつけず柔らかい素材でできたものを選びましょう

乾癬では、皮疹のない部位に刺激が加わると、そこに新たな皮疹が生じることがあります。これは「ケブネル現象」と呼ばれ、掻き傷や切り傷のほか、髭剃り、虫さされ、靴ずれ、メガネや衣服で肌がこすれることでも起こります。
衣服は、身体をしめつけないゆったりとしたものが望ましいです。特に、皮膚に直接触れるものは綿素材にし、化学繊維やウール製品は避けましょう。ズボンのベルト、シャツの襟や袖口、腕時計などは、皮膚に接触して刺激を与えやすいため注意しましょう。
また、肌への刺激が少ないものを選ぶことに気を付けることはもちろん、服は毎日身に着けるものなので肌触りがよく、自分がいいと思ったものを身に着けながらファッションを楽しむことも大切です。

ケブネル現象は、洗髪の際のこすりすぎ・めがね・やけど・皮膚のキズ・引っかきキズ・ベルト等の影響で生じやすくなります。衣類はなるべく綿製品にしましょう。

禁煙にチャレンジしましょう

タバコに含まれる物質が、乾癬を悪化させるといわれています。また、喫煙者の方は薬の効きが悪くなるともいわれています。乾癬の治療と合わせて、禁煙にもチャレンジしましょう。

感染症を予防しましょう

風邪や扁桃腺炎(へんとうせんえん)、喉頭炎(こうとうえん)などの感染症にかかると、乾癬の症状が悪化することがあります。こまめに手洗い・うがいを行い、予防を心がけましょう。もしかかってしまったら無理をせず、休養をとることも大切です。

多田 弥生 先生(帝京大学医学部附属病院 皮膚科 教授)からのコメント

食事や喫煙など、基本的な生活習慣を見直しましょう。例えば、脂肪肝の方ではお酒を控えていただくこともあるかもしれません。心配なことや分からないことがあれば、医師に相談してください。

皮膚を正しくケアする方法は?