総合監修:医療法人桜仁会 いがらし皮膚科東五反田 院長 五十嵐 敦之 先生

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乾癬の生物学的製剤について

生物学的製剤とは、化学的に合成した医薬品ではなく、生物が合成する物質(タンパク質)を応用して作られた治療薬で、乾癬に対して効果を発揮しますが、すべての患者さんが使用できるわけではありません。また、日本皮膚科学会で定めた病院でのみ治療を開始することができます
※日本皮膚科学会ホームページ:乾癬分子標的薬使用承認施設
(https://www.dermatol.or.jp/modules/biologics/index.php?content_id=4)

生物学的製剤について

生物学的製剤は、生物が作り出すタンパク質をもとに作られた薬で、皮下注射や点滴で投与され、体の免疫機能などに関わる物質である「サイトカイン」の働きを弱める薬です。

サイトカインと乾癬

サイトカインとは、細胞から細胞への情報を伝達するタンパク質のことです。
サイトカインには様々な種類があり、免疫機能にかかわるものもあります。
乾癬では、このようなサイトカインが増加しており、症状を引き起こしていると考えられています。

サイトカインによって炎症が起きているイラスト

乾癬治療に用いる「生物学的製剤」

現在、乾癬に対して、日本で用いることのできる生物学的製剤は数種類あり、投与方法や間隔など、より患者さんのライフスタイルにあった薬剤を選択できるようになりました。生物学的製剤の選択に当たっては、ご自身の状況について、主治医にお伝えください。いずれも乾癬に関わるサイトカインの働きを弱めることで治療効果を発揮します。

生物学的製剤で働きが弱まったサイトカインのイラスト
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